給料以上に頑張る国「ニッポン」

こんにちは、じゅどです。

 

少し前にこんな記事が話題になっていました。

これはオリンピックで掃除のアルバイトをしていた女性が、労働環境の厳しさや賃金の低さを訴えた記事なのですが

 

この記事に対して

「掃除のバイトなんだから時給1,500円も貰えれば十分だろ」

「働く時間も賃金も何も問題ないのでは?」

といったような意見が多数寄せられていました。

 

しかし、果たして本当にそうなんでしょうか?

この清掃員で時給が1,500円貰えるのは普通?むしろ多い?といった感覚自体に僕は問題があるように思います。

 

物価が安い国日本

皆さんは日本の物価がかなり安いことはご存じでしょうか?

 

例えば、100円ショップ

100円ショップといえば我々の生活の強い味方でありますが、日本の「100円ショップ」で売られている商品は、米国では約162円、ブラジルでは215円、タイでは214円、生産地の中国でも153円するのです。我々が当たり前に100円で買っているその商品は、海外で全く同じものが日本より高く販売されています。

 

それ以外にも、みんな大好き夢の国「ディズニーランド」こちらのチケットも東京は7500円でカリフォルニア(1万3934円)の半額ほど。パリ(1万1365円)や上海(8824円)と比べても安さは群を抜き、世界一安いのが日本なんです。

 

ちょっと前に中国人の爆買いがニュースなどで話題になっていましたが、あれは日本製品がいいということだけでなく、いい製品がかなり安く買えるということで彼らは爆買いしていたということなんですね。

 

ここ数十年の経済停滞などが主な原因となり物価がとても安くなっているのが今の日本なんです。

 

物価が安いことはいいことなのでは?

安いことはいいことなのでは?と思う方がいらっしゃるかと思いますが、確かに一個人だけを見たら生活費は安くあげることに越したことはありません。しかし、商品やサービスが安いということはそこで働く人の給料も比例して安くなり、働く人の給料が安くなるということは、その人たちの生活で消費するお金も少なくなるため、回りまわって結果として自分の収入も安くなってしまうということなんです。

 

つまり、物価が安くなるということは、結果として日本全体が貧乏になっているということなんですね。

 

そう考えると、ちょっとほってはおけない問題ですよね。

 

ここで冒頭の記事に戻ります。清掃員の時給が1,500円で十分だ!贅沢言うな!と騒ぐことは正しい反応なのでしょうか?

 

日本には「おもてなし」などという言葉があるように、安いサービス料で素晴らしい接客をすることを美徳とするような文化があります。しかし、先に述べたように高品質なものを安く売っていたら日本はいつまで経っても貧乏なままです。

なので、安いサービス料ならサービスもそれなりにとするべきだと思いますし、逆にいいものはどんどん高くしていくべきだと僕は考えます。

 

この「安いものはそれなりに、いいものは高く」とすることで、頑張った分だけしっかりと給料に還元されて、結果としていい意味での物価が上がり、日本が豊かになっていくといういい循環が起こり出すのです。

 

つまり、私たちが声をあげるべきなのは、時給1,500円に対して十分だ!貰い過ぎだ!などと騒ぐのではなく、もっと高くしろ!安すぎる!と声をあげるべきなのではないのでしょうか。

 

今日のお話をもっと詳しく知りたいという方はこちらの本をぜひ読んでいただければと思います。

それではまた!